沖つ島山4(安土の繖山:桑実寺、観音寺城跡と観音正寺/付記:観音寺城関連リンク集)~白洲正子「近江山河抄」の舞台を歩く(29)

信楽焼の開運たぬき(桑実寺本堂の前にて)
500段とも600段とも言われる桑実寺の石段を上ったら、本堂の前で迎えてくれたのは、信楽焼のかわいらしい開運たぬきだった。

桑実寺(くわのみでら)は、滋賀県近江八幡市安土町桑実寺にある天台宗の寺院。
琵琶湖の東、湖東平野の奥に位置する「繖山」(きぬがさやま)の北西山腹にある。
「繖山」の名前の由来については、地元の方から興味深い話を聞いた。
一つは、山の形が、貴人にさしかざす衣蓋(きぬがさ)に似ているから「繖山」。

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沖つ島山1(安土のかくれ里、教林坊と老蘇の森)~白洲正子「近江山河抄」の舞台を歩く(24)

教林坊庭園-1
安土の繖山(きぬがさやま)の麓に、聖徳太子によって605年に創建された寺がある。
教林坊という天台宗の寺で、白洲正子さんの著作には「石の寺」「石寺」として登場する。

付書院からの眺めは「掛軸庭園」と呼ばれ、一番美しい眺めとされる(写真一枚目)。
自然を切り取って四季折々の山水掛け軸に見立てる。日本独自の感性と言えよう。

麓の石寺という部落は、世捨人のような風情のある村で、かつては観音正寺の末寺が三十以上もあり、繁栄を極めたというが、現在は教林坊というささやかな寺が一つ残っているだけである。(白洲正子『かくれ里』

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