石を巡る旅5:石英の壁が続く白の洞窟(湖南アルプス/滋賀県)

湖南アルプスの山並み

今回の舞台は湖南アルプスの金勝山系です。

前回までの舞台は、鉱物の産地で知られる滋賀県大津市の田上山系でした(中沢晶洞・笹間が岳・不動寺A晶洞)。

この田上山系と同じく湖南アルプスと呼ばれる国有林が滋賀県栗東市の金勝山系へ続いています。この山中に廃鉱山跡とでも呼んだらいいのでしょうか、謎の洞窟があるので一緒に見て欲しいと言われて出かけたのが今年の春でした。

下記の地図で「アルプス登山口」とあるのが、前回まで掲載した田上山の登山口です。一続きの山になっていることがお分かりいただけると思います。


洞窟

金勝山に向かうマイナー登山道の一つを少し逸れたところに、その洞窟がありました。

入口は水に浸かっていましたが、奥は乾いていました。内部は大人が歩く分には十分な高さがあります。

洞窟

すぐに行き止まりとなりました。奥の壁を明かりで照らすと、一面に白い石壁が現れました(下の写真)。写真では少しわかりにくいですが、上にも空洞が続いています。上部の空間は形状からみて人工的に掘られたもののようでした。

宮崎駿監督の「天空の城ラピュタ」に出てくるような、地下の神秘的な世界が、そこにはありました。

洞窟

石の壁に近づいて撮影してみました。

洞窟

乳白色のもやのような白い石が壁一面に入っています。場所によっては、ミルフィーユのように層状に連なっている箇所もありました。

洞窟

石英でしょうか。こんな光景は初めて見ました。息をのむ美しさでした。


洞窟

洞窟の内部から、外を見ています。

洞窟自体が岩とシダで隠れているため、多くの人の目に触れることなくこの状態で保たれてきたようです。


洞窟

足元には白い石(石英)のかけらが落ちていました。

この洞窟もおそらく水晶やトパーズを探している人たちが掘ったのでしょうが、中沢晶洞同様、夢の跡となっているようです。

とはいえ、石英の壁が続く白の洞窟は、十分幻想的な空間でした。この山中にはまだまだこういった空間があるのだと感じます。滋賀県は地質的にも興味深い場所なので、機会があればこういった写真をご紹介したいと思っています。

※当連載は今回で一旦終了します。

◇撮影日:2019年3月27日(洞窟)、2019年2月6日(山の遠景)
◇撮影地:金勝山/湖南アルプス(滋賀県大津市上桐生町~栗東市荒張)
◇photograph of a white geode,Konze mountain at June,2019(Ritto city,Shiga prefecture,Japan).

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