のろしの撮影に、三脚使いますか?三脚が使えない場合なら、どうしますか?

米原流星打ち上げ
流星打ち上げ直後。10分間に1つの間隔で打ち上げます。

奥伊吹スキー場で撮影した「米原の流星」を、先日の記事でご紹介しました。

流星は戦国時代から続く「のろし」で、昼間に打ち上げます。皆さんがこれを一眼レフカメラで撮影するとしたら三脚使いますか?というのが、今回の話です。当日三脚を並べていた人が多かったので、気になって記事にしました(マナー云々の話ではなく)。

写真を見ていただけるとわかりますが、昼間で、動き物で、高速または軌道が定まらない場合、三脚を使っていては間に合いません(ピントが合わせられません)。今回はスキー場だったので三脚は禁止されていませんでしたが、流星のような被写体はそもそも三脚が使えない(三脚の効果を発揮できない)のです。

皆さんならどうしますか? 

時々、こういう風に現場で悩む被写体に出くわすことがあります(米原の流星を撮る、「伊崎の棹飛び」で琵琶湖に飛び降りる僧侶の姿を船上から撮る等々)。たぶん写真の教科書には載っていない被写体です。だから、あえて取り上げてみました。

米原の流星を撮影してきました(2019年10月27日@奥伊吹スキー場、新元号制定と天皇陛下即位記念で4年ぶりの打ち上げ/滋賀県選択無形民俗文化財)

米原流星打ち上げ
徐々に晴れてきた上空へ飛んでいく流星。
米原流星と上空から降ってくる傘
流星の内部には日傘(縁起物)が仕込んであります。
流星と上空から降ってくるたくさんの日傘。
米原流星と上空から降ってくる傘
流星は煙と消え、矢羽根と日傘が降ってきます。日傘を入れる風習は明治以降とのことです。
米原流星と上空から降ってくる傘
矢羽根には落下傘がついていて、開きながら落下します。とても美しい眺めでした。

これらは全部目で追って、ファインダー越しに撮っています。機材として必要なのは、オートフォーカスの効いたカメラと、望遠レンズです。ピントさえ合えば、撮影モードは絞り優先でもオートでも十分撮れます。

 

私の経験したことを書きますね。

・夜間、夜景の場合は三脚が必要です(手振れします)。昼間でも視点を固定したい場合(物・風景)は三脚を使うといい。

・昼間で、動き物で、高速または軌道が定まらない場合、三脚は使えないことが多い。(祭り、遊園地のパレード、歩き回る子どもの撮影などもそうです)。風景だから絶対三脚を使わなければならないと思っていると、今回のような場合何も撮れなくなります。

 

ただし一眼レフは重量があるため、一眼レフの中でも比較的軽いAPS-C機wikipedia参照。たとえばCanonのEOS Kiss デジタル、NikonではDXと呼ばれる機種)が活躍するのが、こういった昼間の飛びもの系なのです。(だから飛行機の撮影に使われます。)

しかも現段階では、ミラーレスに比べAPS-Cはオートフォーカスが早く確実で、バッテリーの持ちもいい。(だから新聞記者さんの高校野球の取材では、当面APS-C機が使われるはずです。)私がAPS-C機を使っている理由は、旅歩き撮影に適した軽さとオートフォーカス、そしてバッテリーの良さにあります。

 

APS-C機がいい、どれが悪いという話ではなくて、機材の得手不得手の話です。

一番楽なのは複数の機材を使い分けることですが、予算的にはなかなかそうもいきません。自分が普段よく撮影する場面(人物・風景・物など)に合う機材を選び、後は工夫していくことになります。今回のような場合でフルサイズ機を使いたいなら、軽量レンズを使うなど工夫すればいいわけです。

ちなみに、「伊崎の棹飛び」で琵琶湖に飛び降りる僧侶の姿を船上から撮る場合も、三脚は無理です(揺れる船の上は三脚本来の効果を発揮できないから)。こういうときは一脚があると便利です。