米原の流星を撮影してきました(2019年10月27日@奥伊吹スキー場、新元号制定と天皇陛下即位記念で4年ぶりの打ち上げ/滋賀県選択無形民俗文化財)

米原流星打ち上げ会場と旗
米原流星打ち上げ会場と旗。警戒区域のテープの前から撮影。

滋賀県米原市に甲津原(こうづはら)という集落があります。奥伊吹と呼ばれる地域で、滋賀県内からでも行くのに時間がかかり、一日仕事になる場所です。

甲津原を含む4地区は「東草野の山村景観」として、2014年に重要文化的景観に、2015年に日本遺産(琵琶湖とその水辺景観ー祈りと暮らしの水遺産)に選定されています。

東草野の山村景観(1)~雪の奥伊吹、甲津原の風景。カイダレ・持送り・カワトと茅葺き屋根の民家

その甲津原で「流星」を12発打ち上げるというので、10月27日(日)に頑張って行ってきました!いいものを作るため、そして地域の伝統文化を残したい思いから、私は(自分のできる範囲ですが)取材に時間も費用も掛けていますので、できる限りのことはしたかったのです。

会場は奥伊吹スキー場でした。帰路にバス車窓から撮影した「東草野の山村景観」(次回予定)とともに、2回に分けてお届けしたいと思います。 

 


米原市から頂いた資料によれば、「流星」はのろしの一種で、伝承によると関ケ原の戦いの際に石田三成が使ったのが始まりと言われています。

安全面を考慮し、見学者は離れた場所からの観覧となりました。警戒区域外から撮影していますので、写真も心持小さめです。その点ご了承下さい。

米原流星打ち上げ準備
打ち上げ会場には既に足場が組まれていました。

米原流星打ち上げ準備
打ち上げ準備中の様子。曇ったり晴れたり、目まぐるしい天気でした。

火薬を詰めた鉄管を、長さ4~5メートルの長さの竹竿にくくりつけ、火薬で打ち上げるとのお話でした。200m位の高さまで上がるそうです。

米原流星打ち上げ
流星打ち上げ直後。10分間に1つの間隔で打ち上げます。
米原流星打ち上げ
徐々に晴れてきた上空へ飛んでいく流星。
米原流星と上空から降ってくる傘
流星の内部には日傘(縁起物)が仕込んであります。
流星と上空から降ってくるたくさんの日傘。
米原流星と上空から降ってくる傘
流星は煙と消え、矢羽根と日傘が降ってきます。日傘を入れる風習は明治以降とのことです。
米原流星打ち上げ後の煙
流星打ち上げ後の煙。
米原流星と上空から降ってくる傘
矢羽根には落下傘がついていて、開きながら落下します。とても美しい眺めでした。
奥伊吹スキー場の紅葉
会場となった奥伊吹スキー場の紅葉。
奥伊吹の紅葉
奥伊吹では紅葉が始まっていました。(2019年10月27日、滋賀県米原市甲津原)

 

りゅうせい(龍勢・流星)とは

龍勢(りゅうせい)とは筒に黒色火薬を詰め、竹竿を結んだ花火である。上空で傘が開き、様々な仕掛けが作動する。

埼玉県秩父市吉田久長には龍勢会館があり、各地の龍勢が展示されている。

国内では、

埼玉県秩父市下吉田(龍勢祭り)
静岡県静岡市清水区草薙(草薙大龍勢)
静岡県藤枝市岡部町殿(朝比奈大龍勢。二年に一度開催)
滋賀県米原市(米原流星)
滋賀県甲賀市甲南町竜法師瀬古(瀬古の流星)

で伝承されている。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BE%8D%E5%8B%A2

瀬古の流星(滋賀県甲賀市甲南町竜法師)は2016年に終了しているので、実際は埼玉県と静岡県、そして米原市の計4か所で伝承されていることになります。

鈴鹿の流れ星4(甲賀市甲南町:竜法師と瀬古の流星、甲賀流忍術屋敷、嶺南寺)~近江山河抄の舞台を歩く(48)

米原の流星は火薬の調合や準備も地元の方が行っており、流星の形態としては最も原始的な形を残していると言われています。

 

米原の流星の伝承地は「旧中山道沿い」

今回の打ち上げは、新元号制定と天皇陛下即位記念で4年ぶりの打ち上げでした。安全面を考慮して甲津原で行われましたが、実際の伝承地は旧中山道沿いの集落です。いただいた資料には河南・樋口・枝折の地名がありました。

河南・樋口・枝折といえば、ちょうど番場宿から醒井宿の間になります。

実は今、旧中山道を歩いて撮影しておりまして、滋賀を抜け岐阜を歩いています。個人的にも興味深い話なので、伝承地についてご紹介させていただきました。

最後に、帰路のバス車窓から撮影した、中山道沿いの風景をどうぞ!

醒井宿のオハツキイチョウ
醒井宿のオハツキイチョウ。(2019年10月27日、滋賀県米原市醒井)
米原市樋口の正覚寺
米原市樋口の正覚寺。(2019年10月27日、滋賀県米原市樋口)
雲間から覗く太陽
令和の時代が平和な時代でありますように。(2019年10月27日、滋賀県米原市にて)

 

当ブログで何度も書いていますが、「米原はいつどこへ行っても美しい」です。
関係者の皆様、本当にありがとうございました!

伊吹の荒ぶる神14(円空の仏像彫刻・大平観音堂の十一面観音)~近江山河抄の舞台を歩く(79)

 

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いいものを作るため、そして地域の伝統文化を残したい思いから、私は(自分のできる範囲ですが)取材に時間も費用も掛けています。どうせならいいものを後世に残したいじゃないですか。

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