冬の野外で、降雪時にカメラを使う場合の、ちょっとした3つの注意点

雪の日の根本中堂

先日各地で大雪が降りました。これから本格的な雪のシーズンを迎えます。

雪の中で撮影する機会があったとき、思い出していただけたらいいなと思い、冬の野外で、降雪時にカメラを使う場合の、ちょっとした3つの注意点を書いてみました。

筆者は撮影で、冬の比叡山(写真)や、氷点下の観光地へ行くことがあります。私が初めて冬の野外で、降雪時に一眼レフを使ったとき、事前に知っておいたらよかったなと思うことをまとめてみました。

 

 目次 

1.バッテリーに関する注意点
2.雪や水滴の付着防止
3.結露防止

※日本国内の冬の野外で、数時間カメラを使う場合を想定して書いています。

 

1.バッテリーに関する注意点

寒冷地や冬の屋外では、バッテリーは本来の性能を発揮できません。撮影可能コマ数と撮影可能時間が一時的に低下することがあります。

◆対策

・フル充電したバッテリーを使用する。

・バッテリーが反応しなくなった場合、あわてずに一度電源を切り、もう一度電源オンにしてみる。バッテリーを人肌かカイロで暖めると復活する場合がある。

・単三電池を使う場合(コンパクトデジカメやストロボなど)は、放電しにくいエネループを使うのがおすすめ。

・保温した予備のバッテリーを用意し、人肌かカイロで暖めながら交互に使用するのが理想的。筆者の経験上、よほどの寒冷地で無い限り、一眼レフカメラを1~2時間の利用なら、予備バッテリーを使わなくても大丈夫なケースが多いです。

 

御在所の氷瀑

2.雪や水滴の付着防止

◆レンズ対策

レンズに雪が付着した場合はブロワーを使って、残った水滴はクロスを使ってすぐに取るのが基本です。水滴が残ると写真に写りこむことになるので、こまめにチェックしてください。

・ブロワーを使う・・・ホコリだけでなく、雪や水滴をとばすのにも使えます。

・レンズ用のクロス(給水性があるもの)を使う。

 

クロスは化学製品で優れたものがたくさん出ていますが、天然のものでは、奈良のメーカー・春日で製造されているキョンセーム(鹿皮)がおすすめです。楽器の手入れや、液晶画面やメガネの汚れを拭いたり、女性の美顔用(!)にも使われている一品です。

私は外出用に「キョンセーム カメラレンズ用 10×15cm」(800 円・送料別/2017年1月現在)を使っています。

 

▼キョンセーム カメラレンズ用 10×15cm (株式会社春日)
https://www.kasuga-fur.jp/index.php?dispatch=products.view&product_id=255

 

このサイズはアマゾンで販売されていないようなので、アマゾン取り扱いの「15×15cm」製品へのリンクを貼っておきます。

 

◆カメラボディ対策

カメラボディに雪や水滴などが付着したときは、タオルなどですぐに拭き取ってください。

・タオルまたは布を使う(カメラボディの水分を拭く)。
・タオルで巻く、専門店で売られているカメラ用のレインカバーをつけるのも一つの方法です。

ちなみに、今森光彦さんはレインカバーの代わりにシャワーキャップを使うことがあると、下記の著書の中で書いておられました。こちらの本は風景写真の教科書としてもおすすめです。私は時々読み返しています。

 

 

 

シャワーキャップ 100枚

シャワーキャップ 100枚

今森さんが紹介されていたのと同じタイプの、無地でビニール製のシャワーキャップです。

 

◆カメラをすっぽり包むタイプのカメラバッグを使う。

屋外でカメラを使うとき、このタイプが一番簡単に取り出せて、シンプルで安心ですね。

Loweproのトップローダーズームは、レインカバーがついている製品で、普通の登山リュックの中に入れて使うこともできる一品です。サイズによりますが、3000円から5000円くらいです。

ちなみに、この製品の最適なサイズ(目安)は以下の通りです。
45:ミラーレスから小型の一眼レフ+レンズ
50:小型から中型の一眼レフ+レンズ
55:大型の一眼レフ+レンズ

 

 

3.結露防止

暖かい場所から寒い場所にカメラを持ち出す場合は特に問題ありません。
寒い場所から屋内などの暖かい場所にカメラを持ち込む場合、結露に注意!

地元・菰野小学校のスキー教室風景

◆撮影後、電車/バス/車に乗るとき、あるいは昼食時に食堂へ入るとき。

1・レンズやボディの水滴を、ふき取っておく。

2・一眼レフカメラの場合、寒い場所から暖かい場所へ移動して、カメラのレンズキャップを外すとレンズがくもる場合があります(メガネがくもるのと同じ)。

この状態を避けるには、暖かい場所へ移動した直後にカメラのレンズキャップを外さないこと。直後のレンズ交換も避けてください。結露で水分が残ると、後々カビの原因になります。バックに入れたまま移動し、しばらく経ってからカメラを使ってください。

理想的なのは、屋外用と室内用でカメラを使い分けることです。2台カメラを持っていくのも大変なので、室内や車内ではスマホで撮るのも一つの方法です。

コンパクトデジカメを屋外で使った場合は、ポーチに入れた状態で屋内に移動するのがおすすめです。カメラを室温に戻すためなので、しばらくしたら使っても大丈夫です。

 

◆自宅や宿泊先の室内へ戻ったとき。

1・室内に入る前に、レンズやボディの水滴を必ずふき取っておく。

2・カメラをジップロックに入れる→カメラバック(※)に入れて、玄関を入った場所などに数時間から一晩(※※)置いておく。

※:普通のリュックやかばんでOK。寒い場所でカメラを持ち歩いてきたときに使ったバックをそのまま使用してください。

※※:カメラを室温に戻すためなので、屋内の寒い場所に置いておけば大丈夫です。私は自宅玄関を入った場所にバックごと数時間置いておき、その後部屋へ持っていきます。

3・三脚を持参した場合は、雪に濡れた三脚の凍結防止のため、タオルや布で水分をふき取った後、脚をすべて伸ばした状態で一晩放置しておくことをおすすめします。

気温マイナス2℃。お地蔵さんも雪の中。

◆そのほかの役立ちグッズ・・・冬の野外での結露防止

カメラレンズヒーターというグッズがあります。星空撮影の際によく使用されています。

 

 

これらの製品は電源をUSBケーブルからとるので、下記のようなモバイルバッテリーと併用して使われることが多いです。

 


◆追記:乾燥剤(防湿剤)とカビ防止剤について

結露で一番怖いのが、カメラやレンズの「カビ」。そこで乾燥剤やカビ防止剤が色々売られています。

事柄の性質上、一般論を書くのは難しいので
私の経験上、プラス、今まで見聞きしてきた話を書くと・・・

※お住まいの地域や撮影先の気候、住環境により、日常的に乾燥剤を必要としない場合もあります。(筆者はほぼこれに近いです。)

※カメラを日常的に持ち出して使うと、カメラ内部に空気が通りますから、それがカビ対策になるので、普段はそんなに気にする必要はありません。

 

!ただし、レンズにつくカビは低い湿度を好むカビ(乾燥性カビ類)の場合があるとのことでしかもカビはレンズのコーティングが大好きなので・・・お気に入りのレンズに小さなカビが付くことも・・・(←経験者)

冒頭で「私が初めて冬の野外で、降雪時に一眼レフを使ったとき、事前に知っておいたらよかったなと思うことをまとめてみました。」と書いた中には、この経験もありました。

そこで、「カビ予防のため、カメラ本体とレンズの保管場所に、カビ防止剤を入れておくと安心です。」とまとめておきます。

 

▼レンズ専用のカビ防止剤。空気より若干重いガスを使用しているとのことなので、主に防湿庫・ドライボックス向け。

 

▼定評のあるFUJICOLORのカビ防止剤は、1パックだと5gの小袋が5個入っていて(下記画像)、1パック約200円です。開封後1年有効。

防湿庫、ドライボックス、カメラバックいずれにも使えます。フイルムや光学機器、楽器の保管にも。私はこれを使っています。

 

ちなみに、カメラ用の乾燥剤は、シリカゲル(二酸化珪素)を原料とするものと、石灰(酸化カルシウム)を原料とするものがあります。

お住まいの地域の気候や住環境により、デリケートな湿度調整を必要とされている方はカメラ用で「B型シリカゲル」を原料とするタイプの乾燥剤を選ぶといいですよ。B型シリカゲルは天日干しで繰り返し使えます。

「B型シリカゲル」とは
防湿庫や楽器(ヷイオンリン、ピアノ等の音の狂いを防ぐ)に使用される。
総吸湿量が多めで、高湿度域での吸湿能力は約80%と非常に高い。
低湿度域ではむしろ取り込んだ水分を放出して、湿度を50%前後に保とうとする「調湿作用」がある。(下記製品のメーカー説明文より)

▼「B型シリカゲル」のカメラ用乾燥剤です。

 

 


 

▼今回の掲載写真(バックナンバーより)

雪の比叡山延暦寺・根本中堂から西塔まで歩く(2016年1月20日撮影)

ロープウェーでマイナス2℃の世界へ(御在所岳の氷ばくを見に行く)