滋賀の桜(11) 清水の桜(高島市マキノ町海津)、海津大崎の桜

清水の桜

清水の桜(しょうずのさくら)
桜の名所として知られる海津大崎からさほど離れていない墓地に、樹齢300年以上といわれるアズマヒガンザクラがあります。水上勉さんの小説『櫻守』に登場する桜として知られています。

日本に古い桜は多いけんども、海津の桜ほど立派なもんはないわ。あすこの桜は、天然記念物でもないし、 役人さんも、学者さんも、知らん桜や。 村の共同墓地に、ひっそりかくれてる。 けど、村の人らは枝一本折らずに、大事に守ってきてはる。(中略)邪魔になるちゅうて、どんどん伐られるのがまあ風潮や。けど、同じ近江でも、海津の桜はちごうてる。あすこは、村の人らの眠ってるとこや。みんな、桜の下で眠ってはる

主人公の植木職人は「わしが死んだら、海津の清水(しょうず)の墓へ埋めてくれ。」と遺言し、小説ではこの桜の下に埋葬されています。

この桜にはもうひとつお話がありまして、江戸時代には加賀藩主の前田侯が上洛の折に振り返り眺めたことから「見返りの桜」とも言われるそうです。

どうして加賀藩主の前田侯が?と思われるかもしれませんが、江戸時代、滋賀県高島市マキノ町海津の一部は加賀藩の領地でした。海津には加賀藩の屋敷が置かれ、海津を中継地点として、加賀米が大津へと船で運ばれました。ちなみに当時、各藩の米蔵が置かれていたのが琵琶湖畔の大津でした。


海津大崎の桜並木

琵琶湖畔・海津大崎の桜も満開ですよ!(撮影日:2016年4月5日午後)
とても天気のいい日で、撮影しやすい半日でした。同じ日の午前中は今津(酒波寺)にいたのですが、曇りで泣かされました・・・。ちなみに酒波寺の行基桜も満開です。

海津大崎の桜並木

この写真だと若干分かりにくいですが、写真の左奥の湖岸には海津の石垣が続いています。中でも一段と立派な石垣が、加賀藩の屋敷跡の石垣だといわれているところです。場所はちょうど海津から海津大崎に向かう入り口のあたり(古道具海津さんの裏)です。湖岸に下りることができますので、ぜひ近くでご覧になってみてください。

海津・西浜・知内の水辺景観は国の重要文化的景観になっています。マキノ駅から歩いてくると石垣がよく分かるうえ、浜辺を歩けるのでおすすめです。今回は駅前でレンタサイクル(3時間500円)があったので、自転車を使って撮影してきました。

Copyright(c)Jun Kanematsu/junphotoworks.com(兼松純写真事務所)


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